放射線科では、各種画像診断機器を用いてX線撮影・CT(Computed Tomography:コンピューター断層撮影)・MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像診断)など様々な検査を行っています。当放射線科には9名の診療放射線技師が在籍しており、患者さんが安心して検査を受けていただけるように日々の業務に取り組んでいます。
一般的にレントゲン撮影と言われる検査です。画像診断の基本となっており、被ばくが少なく短時間で胸部・腹部・骨盤など全身の撮影が可能です。各診療科から検査依頼に合わせて迅速に検査を行っています。小児撮影では介助が必要な場面もあり、保護者の方にもお願いする場合があります。
2023年にFPD(Flat Panel Detector:平面検出器)システムへ更新されました。FPDシステムは高感度のため、X線量を大幅に減らしても診断に十分な画像が得られます。そのため今まで以上に被ばく線量を抑える事が可能となりました。また、以前は撮影する毎にカセッテと言われる板の交換が必要でしたが、交換作業が不要となるため検査時間をより短縮させられるとともに、疼痛が強い患者さんに対して撮影時の負担が低減されます。
X線を用いてリアルタイムに画像を見ながら各種検査や治療に利用しています。造影剤を使用した胃や腸の検査、内視鏡を併用した検査や、骨折・脱臼の整復など多岐にわたって用いられます。33番透視室の装置はFPD(Flat Panel Detector:平面検出器)を搭載しており、少ない被ばく線量で検査が行われています。
X線を出す管球と患者さんを透過したX線を受ける検出器が対になって回転しながら撮影しています。撮像した情報をもとにコンピューターが処理することで画像化できます。任意の断面の画像や3D画像の構築も可能で、骨折などの診断にも有用です。CT検査ではヨード造影剤という薬を血管内に注射しながら検査を行うことがあり、大血管や心臓の冠動脈、腫瘍の診断に用いられています。
強力な磁場が発生している筒状の装置に入り、体に電波をあてながら画像を撮像する装置です。検査時間が比較的長く検査中は非常に大きな音が出ます。MRI検査は造影剤を使わずに血管の情報を得ることができます。検査を受ける際の注意点が多くあるので事前に問診を行っています。
基本的に女性診療放射線技師と患者さんの2人だけで検査を行います。マンモグラフィ装置にて乳房を圧迫し均一に伸ばして撮影することで被ばく低減と画質が向上します。患者さんによっては圧迫する際に痛みが強く出る場合があります。検査時間は10分程度となります。
当院は「マンモグラフィ検診施設・画像認定」を取得しています。
骨密度測定は骨粗しょう症リスクを予知するのに優れています。検査用ベッドに仰向けで寝た状態で、骨折リスクが高い腰椎と左大腿骨近位部の2カ所を測定します。手術等で測定部位に金属がある場合は片方のみで測定を行うこともあります。
歯列、上顎、下顎に特化した検査で顔の周りを装置が回転しながら撮影します。1回の撮影で上下の歯列や上顎下顎を一度に観察できます。
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移動用X線撮影装置を使用し、病棟や救急外来などでX線撮影をします。周囲に別の患者さんがいる環境では、X線を照射する方向に注意を払い工夫しながら検査を行っています。
移動型の透視装置になります。常時手術室内に置かれていて、外科・整形外科・泌尿器科の透視下手術で用いられます。
週1日非常勤の放射線科医師が来院し画像診断を行っておりますが、それ以外の日についてはNPO法人信州画像診断ネットワークと連携し遠隔画像診断体制を構築しています。
外来 | 入院 | 合計件数 | |
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X線撮影 | 15,026 | 4,719 | 19,745 |
X線透視検査 | 183 | 208 | 391 |
X線CT検査 | 5,656 | 1,206 | 6,862 |
MRI検査 | 2,395 | 426 | 2,821 |
アンギオ | 159 | 34 | 193 |
乳房撮影 | 870 | 0 | 870 |
骨密度測定 | 950 | 32 | 982 |