補助事業

一般社団法人日本損害保険協会の令和5年度交通災害等救急医療機器整備事業

フラットパネルディテクタシステム

一般社団法人日本損害保険協会の令和5年度交通災害等救急医療機器整備事業の寄付金によりフラットパネルディテクタシステムを整備いたしました。

 令和5年度日本損害保険協会寄付金により富士フイルム社製のフラットパネルディテクタシステム(FPDシステム)を整備いたしました。X線一般撮影(通称はレントゲン検査)を行う際は、体を透過したX線を受け取り、それをデジタル信号に変換することでレントゲン写真を得ますが、今回 整備した医療機器はこのX線を受け取る側のシステムです。
 特徴としては、今まで使用していたCRシステムと比較し、先ずは高精細な画像でより正確な診断ができること。次に以前は撮影ごとの手動処理があり画像が表示されるまでに10秒~1分程度かかっていたがFPDシステムは数秒で画像表示が可能になったこと。更にX線に対する感度が高いためより少ないX線量での検査が可能になったこと。またCRシステムでは撮影ごとに受光板を入れ替えなければなりませんでしたが、FPDシステムは入れ替えが必要ないので、連続で撮影する場合には、体位変換に対する患者さんへの負担が軽減されることなどです。
以上のことからX線一般撮影時の患者さんへの負担はかなり軽減されることになります。特に交通災害患者さんの緊急検査では疼痛を伴っている場合が多く、また多発外傷では多くの部位を連続で撮影することがあるので、高精細な画像表示や検査時間の短縮、更に被ばく低減にも寄与しており、救急診療では非常に有用な機器となっております。合わせて、その特徴から救急室や手術室内での検査にも十分力を発揮しております。